「しょぼい喫茶店」という本を読んだ。
たまたま図書館で見つけた本で、どんなしょぼい話なのかとあまり期待していなかったのだが、意外と楽しめたので記録としても書いておこうと思う。
ちなみにネットで調べてみたら、残念ながら、もうこのお店は2020年には閉店してしまったようだ😢
この本は就活で失敗して企業で働くことを諦めた著者が、「しょぼい喫茶店」を始めたという実話なのだが、ツイッターやブログを活用して注目を集めたり、ネット上で資金を集めるなど今時だなーと。著者の考え方やその時々の感情、喫茶店の運営での試行錯誤と浮き沈み、日々の売上などを赤裸々に書いてるところがとても面白かった。これだけの行動力があるなら、普通に就職しなくても全然良さそうにも思えた。
お店は、一時の話題で有名になったとしても、リピートさせる努力がないと続かないし、いつかは飽きられる。また、リピーターは各々の事情でいつかいなくなる可能性もある、ということも改めて思い知らされた。そういえば私も、近所にある大好きな焼き鳥屋さんがあるのだが、メニューがいつも一緒だから時々飽きてパッタリ行かなくなってしまった時もあったなぁ🤔
ちなみに、夜の営業を他の人にやってもらうというアイディアも勉強になった。お店を長く開けてられるし、売上から報酬を渡す仕組みなのでバイトを雇うような固定費はかからない、ということも知らなかったので、なるほど、と。
本の中で特に心に残ったところと学び:
- プライドを持ち過ぎると現実が見えなくなってしまう。自分があたかも何もしなくても全てうまくいくように思ってしまう。(ハイ、私もよくあるわ・・・🥲)
- 「どうにかなる」という、楽天さはどんな時にも必要。
- やれることをやる。掃除。環境を整える。「みんなの仕事を作っておくのが社長の仕事。楽しいところだけを楽しくやってもらえるように、一番長い時間ほうきを持っているのは社長でなきゃいけない」。
- 「働かせてやっている」ではなく、「働いてもらっている」ことを認識するべき
- お店は適当にやっては成功しない。少なくともお客さんに無駄足を運ばせるようなことはするな。Twitterなどのツールを活用せよ。営業時間に来ればちゃんと開いてるという印象を与える。
- 店が単なる喫茶店ではなく、コミュニティなのだ、という立ち位置の再認識と、簡単なことを少しずつ積み重ねていくということが大事
ゆるーい喫茶店をやることへの憧れがなんとなくあったので、とても興味深く読める本であった。結局、何をするにも継続的な努力は必要で、そのために情熱がかけられるかを見極めることが大事なのかなと思った。