育てるおばはん日記

以前は食べるおばはん、今は育てるおばはんになりました。

人工知能をテーマにしたSF小説「未来の二つの顔」

 

作者はジェイムズ・P・ホーガン

なんと1979年に書かれているのだが、今読んでも魅力が全く衰えないどころか、むしろ今だからこそ注目されるべき小説だとも思う。

 

人工知能が高度に活用されている時代。ある日、月面での工事で人工知能の判断により大事故が起き、人工知能をこのまま使って良いのか?との議論が起こる。人工知能の安全性を確かめるべく、学者たちが地球社会のミニチュア版の宇宙船で実験を始めた。(本当にそういうことをやりそうな学者いそう・・・汗)

最高最新の知能を持ったシステム「スパルタクス」は「自分を守ること(= 生存本能)」を至上命題として与えられてあり、この命題に反する人間の活動への対策をロジカルに考えていき実行していく。次々と人間達を撃破していく様を読むのはとても面白い反面、怖くも感じる。 これからの人工知能を全面的に活用していく時代について考えさせられる小説でもある。 

 

 

ちなみに人工知能とは関係ないが、もし上の本を読んで気に入ったなら、彼のこの『星を継ぐもの』と言う本も、ぜひおすすめしたい ↓

 

星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)

 

  

始まりはこうだ。

 

月面である日、人間そっくりの遺体「チャーリー」が見つかった。鑑定をしてみるとなんと5万年も前に生きていたと言うことが分かり、世の中は大騒然。チャーリーは一体、地球人👨‍🦱なのか宇宙人👽なのか?

仮に別惑星の人だとすると、5万年前に今の人類と全く同じ「見た目の」人が存在していたことは、進化論的に考えて確率的にありえなく、かといって、5万年前に地球にいたのであれば、月に行けるぐらいの高度な文明がある訳だから、地球上で既に何かしらの遺跡が確認できたはずなのになぜ見つからないのか?と、あらゆる分野の学者たちが各自持論を展開して大激論。

人類の生い立ちの謎を探求していく壮大なSF小説。正直ちょっと内容的に難しかったところもあるけど、これもとても読み応えのある本だった。しかしこんな本が40年も前に書かれてたなんてその事実にすら感動を覚える。もう一度読んでみたいと思う傑作。2つとも漫画化もされているらしい。

 

 何だか1冊目よりも2冊目の方をうまく紹介してるような気がするが、それはご愛嬌ということで。

 

それではアディオス!